ヴィクトル・ヴラディミロヴィッチ・エヴァルド(1860-1935)
民間エンジニアと音楽家
ANDRE M.Smith

<序>

 「一つの国の過去の状況を保存しておいて、それを現代に引き続き表現する事が、歴史の目的である。しかし、実はすべての国でこのような連続性はとぎれ、それが医学の進歩に大きな障害となる。そのような不連続性を生むもっとも大きな問題は戦争である。」ロシアの歴史の状況において、多くの文化的な文献や物などが失われていたとしても驚くに値しない。逆に驚くべきはこれだけ多くの情報が残っていることである。名前を別にすれば、バルト海からシベリアまでの広い範囲を太古の昔からカバーしていたのだから。ロシア人の彼らがもっていた物を残そうと言う強い衝動が、このような保存のチャンスをもたらした。それにも関わらず、ロシアにおいては保存のための能力は、他の国々と同様に、専門家やアマチュアの手によって、これらが指し示されている。にも関わらず、ロシア音楽について分かっていることのすべてが、ロシアにおける金管楽器と音楽の歴史について空白をもうけている。
起源となるころのそれらの芸術のアマチュアによって解明されるが、滅多に明確には分からない。第二次世界大戦の終わりから、現代までの世界中の金管楽器吹きにとって、一人のアマチュアとして活躍していた、また1917年のロシア文化の急激な崩壊までの間、ロシアの小さな金管アンサンブル音楽の化身とされていた、エヴァルドの音楽に傾倒する特権が与えられている。

<エヴァルドファミリーの起源(未)>

 エヴァルドというのは、貴族の名前で、イングランドの古い名前にその起源がある。
「長々とその内容を示す。」
ところが、実際には、スウェーデンの方に起源がある。スウェーデンから、陸づたいにセントペテルスブルグまで来たと想像される。(訳注:最短距離で、600〜800kmぐらい)

<そのころのロシア(未)>

クリミア戦争(1953-6)でダメージを受けていたロシア
ナポレオンとの戦いと同様のダメージ
多くの人命が失われた。
そのため、社会主義に従って、国内の再生が始まっていた。
ロシアを語る上で、社会主義を抜きには語れない。
ロシアの音楽も、この影響を受けている。

<セント・ペテルスブルグの音楽学校創設>

 農政奴隷の解放に続く音楽史上の大きな出来事として、アントン=ルビンシュタインの行ったロシアで最初の音楽学校の設立があげられる。ルビンシュタインが、ロシアの音楽アカデミーからセント・ペテルスブルグに音楽学校を設立するための承認を1860年の3月13日に受けた。これは、エヴァルドが11月27日に生まれるわずか8ヶ月前だけのことであった。ルビンシュタインの考えは、ドイツで行われている音楽教育のモデルをロシアにおいても標準的な音楽教育のスタイルとして確立しようとした。いく人かの歯に絹着せぬ批評家のひとりであるウラジミール=バリエビッチ=スタッソフは、あまりにドイツ偏重主義に偏っているといった。セント・ペテルスブルグとモスクワの両方の音楽学校での、生徒に対する、その他の明らかに避難されるべき不適切な理由を以下のように述べている。 「我々の音楽学校について、もっとも嘆かわしいことは、完全に外国すなわちドイツのシステムを採用していることである。壁の中に入れば、ロシアの音楽のかけらもないし、ロシア音楽の学校でもないし、ロシアの流行があるわけでもない。100人を越える若い学生たちが、ライプチッヒやベルリンの音楽学校にいるようになにに対して尊敬するのかを気にかけてもいない。ほとんどの音楽学校を卒業した音楽家、演奏家、作曲家、理論家たちは、ロシアの音楽を軽蔑している。 ほとんど何もこの点では変わらなかった。140年以上たっても、世界中の積極的な音楽学校は、まだフランスやドイツやオーストリアの教育システムを採用していた。とはいえ、スタッソフは、彼が「教育上、役に立つまね」と呼んでいる受け入れることができなかった。

 彼自身にとって、彼の名声をパトロンに示すのに役だったことから、ドイツ生まれでニコライ1世の姉である、グランド=プリンセス=エレナ=パバノワとアレキサンダー2世の叔母に認められた。これに対し、ルビンシュタインは音楽学校の教育方針を貫いて、最初の生徒を1862年の9月8日に獲得した。音楽学校の学部は主にドイツ式をとっていた。また、キリスト教の洗礼を受けたユダヤ人であったルビンシュタインは、自分自身でこのようにいっていた。「クリスチャンにとって私はユダヤ人であり、ユダヤ人にとってはクリスチャンである。ドイツに行くと私はロシア人だが、ロシアではドイツ人である。」

<コルネット吹きのエヴァルド>

 12歳の子供の時にエヴァルドはウイリアム=ブルムからはじめての楽器(コルネット)の練習を受けた。このころ彼は、同じく1872年に始めたピアノ・ホルン・チェロの練習もしていた。その次の年、さらにそれ以降の7年間毎年、セント・ペテルスブルグでアーバンの演奏を聞いた。音楽学校のエヴァルドの先生は(毎年の訪問の間アーバンとそのフランスの同僚たちが)偉大なコルネットふきでドイツのバッハを復興させたジュリウス=コスレックと後になってセント・ペテルスブルグに来たドイツのトランペットの権威であるオスカー=べーメらがセント・ペテルスブルグでコンサートを開いた。それらの演奏は、彼の演奏スタイルに影響を与えた。いつのことかは定かでないがエバルドはホルンを吹くためにコルネットをやめた。ここでいう楽器が今でいうフレンチホルンか他にホルンという楽器(例えばアルトホルンやテナーホルンなど)のどれかはわからない。わかっているのは、このホルンといわれる楽器を彼が、オーケストラと小さなブラスアンサンブルの中で、吹いていたことだけである。可能性として、彼の天性の多芸ぶりで、1つ以上のホルンという楽器を吹いていた可能性もある。その後、彼は、自分自身のブラスアンサンブルの演奏では、チューバふきとして専念することになる。

<チェロ弾きのエヴァルド>

 ロシアのチェロはエヴァルドの時代の他のオーケストラの楽器と同じように例外なくドイツの楽器のを当てにしていた。19世紀後半のセント・ペテルスブルグのプロフェッショナルな音楽グループの楽器はドイツの残り物であったこのような堪え忍ぶ状況にも関わらず、ドイツ音楽に抵抗してロシア民族音楽を起こしたグループ(スタッソフ・ムソルグスキー)もあったが、ドイツ音楽は繁栄していた。

 このような時代で、エヴァルドに最も影響を与えた音楽について言及することは難しい。付け加えて、厳格でアカデミックな教育のもとで、彼は音楽学校での音楽教育と同時に、進学コースでの追求も行っていた。エヴァルドは大変アクティブなアマチュア演奏家で、セント・ペテルスブルグの室内楽やオーケストラのメンバとして、活躍していた。彼の金管楽器と音楽への興味から、和声・チェロ・ピアノの勉強を音楽学校で続けていた。

 エヴァルドのチェロの先生としてカール=ユリィエビッチ=ダビドフがいる。彼は典型的なドイツ風の演奏スタイルを教えていて、ライプチッヒの音楽学校で2年間教えた後にルビンシュタインにつれられてセント・ペテルスブルグにやってきた。エヴァルドは、ダビドフからのチェロの勉強を15歳に始めた。彼は、このクラスを、セント・ペテルスブルグの建築大学への入学を許可される1878年より3年先だって15歳から18歳まで続けた。

 ダビドフはエヴァルドに、できる限り多くの音楽を演奏するように力づけた。これは、その後の彼のチェロやピアノやホルンやチューバなどの演奏に十分役立った。このような音楽における多種の才能は、その後の彼の人生の中で、いろいろな音楽活動を支える基盤となった。ダビドフはチェロの教育において、かなりの量のチェロの練習曲や有名な曲のさわりなどを教えた。エヴァルドは、この3年間に習った音楽に対する意識というものを終生忘れることはなかった。

 1862年から1887年まで、ダビドフは音楽学校の指揮者として活躍した。しかし、これは明らかにルビンシュタインのミスキャストであった。学生たちは、「トルコ人の女学生との公衆の(肉体)関係によって、ルビンシュタインによって解雇された。そして、ルビンシュタインは自分自身で1887年より指揮をすることとして、スタジオのドアをガラス張りにした」、と考えた。
(担当:北脇)

<エヴァルドは和声の勉強を始める>

 Conservatoryでの、エヴァルドの最初の和声の先生は、Nikolai Ivanovich Zaremba(1821-1879)と信じられています。二人の師弟関係は大変短く、おそらく数週間にもみたないものでした。チャイコフスキーの和声と対位法の先生であり、チェリスト、ピアニストでもあったという評判が、エヴァルドを引きつけたのでしょう。しかし、エヴァルドがConservatoryに入学する頃には、Zarembaは51歳、音楽的には極端に保守的で、時代遅れの技法を採用していました(訳注:どのように保守的かは文中に説明しているが、意味不明のため省略)。エヴァルドは、チェロの勉強を作曲家でもあるDavidov(Fig.3)について研鑽しました。彼の教えかたは、和声を大事にし、大変理論的でした。

 エヴァルドの次の和声の先生は、Michael Romanovich Shchiglev(1834 -1903)でした。彼の影響で、エヴァルドはロシア民謡に初めて興味を持つようになったとされ、その興味は彼が亡くなるまで続きました。いわゆる5人組(訳注:The Mighty Fiveはどう訳するの?)と呼ばれる作曲家(Mily Balakirev [1837-1910]、Alexander Borodin[1833-1910]、Cesar Cui[18355-1918]、Modest Moussorgsky[1839-1881]、Nicolai Rimsky-Korsakov[1844-1908])をふくめ、ロシアの国民作曲家たちにとって、ロシア民謡は「泉」のようなものでした。Shchiglevの民謡への興味は厳密で活発なものでした。彼の収集した2つの民謡は、後にRimsky-Korsakovが編纂した名曲集にのせられました。エヴァルドがいつまでShchiglev に学び、なぜ終えたかは知られてません。

 その後のエヴァルドは、Mitrofan Petrovich Belaievの創設した弦楽四重奏に正規メンバーになるまで、正式な作曲の勉強はしていません。エヴァルドは、この弦楽四重奏にいる間に、1917年10月のロシア革命までロシア音楽のとる方向に影響力を与えた作曲家と演奏家たちの大部分との親交を深めました。

 Nikolai Alexandrovich Sokolov(1859-1922)のもとで、エヴァルドは、古典音楽の和声の知識と、その原理を特定の楽器のための曲を作曲するのに役立たせる能力を磨きました。SokolovはConservatoryでRimsky-Korsakovの弟子で、1884年にConservatoryを卒業し、1922年に亡くなるまで、そこで和声の教鞭をとりました。Dmitri Shostakovichは彼の弟子にあたります。

 Sokolovは厳しい先生で、エヴァルドを含めたBelaievのサークルの作曲家たちに対する影響はRimsky-Korsakov(Fig.4)の次に大きかったでしょう。Sokolovの影響はBelaiev の音楽に強く見られます。彼はVariations sur un theme populaire russe pour Quatuor d'arhets(1899)のフィナーレの作曲者でもありました(その曲の第8変奏曲は弟子のエヴァルドが作曲しています)。

<作曲家エヴァルド>

 エヴァルドについて知られていることから推測して、彼は社会的、芸術的に対峙するサークルを自然に行き来して、そしてみんなに受入れられていたようです。現代ロシアの歴史中、セント・ペテルスブルグで反ユダヤの空気が最も強い時代に、エヴァルドの多くの知人の中で最も強く影響を与えた先生は、かれの知人の多くと同じユダヤ人のDavidovでした。音楽と土木を修め、皇帝制の最晩年の20年間、それぞれの分野で相当の地位を得ていた彼は、飛抜けた賞賛と、それに見合う土木教師としての昇進をボルシェビキから手に入れました。同じ意図で(訳注:「土木と音楽の両方をするという志を持って」という意味だろう)、作曲の道に進みました。

 警察国家での生活は、自由ではないことを常に覚えておきましょう。庶民は、政府との関係を常に調節するように要求されますが、問答無用の国家ではそれが一層ひどいものです。Vaclav Harveyは、初期の反体制のエッセーで、「共産主義制度は信じられる必要のない嘘に支えられ、その嘘を肯定する公の儀式に人々が強制的に参加させられる限り続く。」と書いています。

 ロシア生れで最初の偉大な作曲家で、その一生をロシアの主題をベースしたオーケストラ曲の作曲に捧げ、最初のロシア語オペラ A Life of the Tsar(1836)を作曲したMikhail Glinka(1804-1857)のなくなる3年後、エヴァルドは生れました。彼は、ある意味では、外国音楽の重苦しい支配があり、国が「明らかにロシア」である芸術音楽の急激に発展を押し進めていた時代に育ったのです。

<エヴァルドの作曲>

 世界のどの都市においても、音楽家の社会は小さく、メンバーはお互い顔見知りなのがふつうです。闘争中のグループがいる都市でも、演奏家はその論争に少しだけ加わるだけで、自由にどこでも移動できます。エヴァルドは、5人組(訳注:The Mighty Fiveのこと)を頭とするロシアの国民作曲家たちと、とてもいい仲でした。また、ドイツの伝統オーケストラや、Conservatoryに出席し、よく共演した室内楽奏者にも気に入られていました。

 エヴァルドの作曲した音楽は、保守的なものと、そうではないものとに分けられます。彼は作曲する対象の楽器を明らかによく理解し、弦楽器であっても金管楽器であっても、書かれた楽器にとっては自然な傑作を書きました。彼は、先駆的ではなく、また、反動的でもなく、しかし、彼の受継いだ素材から音楽を作り出すことに満足していました。彼は、当時サントペテルスブルグにはやった最も冒険的な音楽に親しんだにもかかわらず、彼の興味に忠実なスタイルで創作を続けました。

 彼の友人とともに、チェロ(またはビオラ)とピアノへの愛情で書いた、小品のそれぞれは、彼が旋律にこのうえない興味を持っていたことを明らかに示す例です。金管楽器や弦楽器の室内楽にだけ、彼が古典の形式をよく理解していたことを表しています。後の時代の人々が彼の音楽を聴いて、それらの作品を、面白味がなく、新規性にかけるように思うなら、「後に全ての音楽が商売に結びつくまで、小さい編成のためのかつての音楽は、仲間で演奏して楽しむためにつくられ、かつ、文化的な生活の自然な表現にすぎなかった」ということを心にしておかなければいけません。音楽(ドラマや詩なども)は、家に住む人自身がつくったもので、そうでなければ家にはそのようなものはありませんでした。反動的な作曲家(例えば、Carlo Gesualdo[ca.1560-1590]、Heinrich Biber[1644-1704]、Hector Berlioz[1803-1869]、やJohn Cage[1912-1992?]etc)が、家族を楽しませるための家庭音楽(ドイツ語でHaus Musicと呼ばれる)において地位があったかということはとても疑わしいものです。エヴァルドの音楽は、同じ理由で、生きる喜びのために作曲され演奏されたものとして聴かなければいけません。

<ベリャーエフと「金曜の夜」>

 Belaiev(Fig.6)は、1885年に父を亡くしたあと、新しい音楽を振興する計画を、ロシアで、あるいはおそらくどの国でもはじめて、始めました。彼の実績のうちの重要なものの一つは、出版会社「Edition M.P.Belaiev, Leipzig」を設立したことで、その会社は、新しいロシア音楽の発展に関わる仕事だけを行いました。彼は、オーケストラのための音楽の作曲を削減しました。非常に興味深いことは、彼が自分の家で弦楽四重奏をつくり、16年間金曜の夜には欠かさず集まったのですが、その大部分の期間をエヴァルドが第二チェロ奏者であったことです。

 その四重奏団の最初のチェリストは、Ariadna Mikeshinaの父のMikhail Nikolskyでした。法律家でもあり、音楽家でもり、また、ヤルタ会談以降活発な改革派だった彼は、Alexander2世(1818-1881)の暗殺につながる政治的な扇動活動に参加するため、セント・ペテルスブルグに移ってきました。この活動の成功はもちろん彼を政府との直接の衝突に巻込みました。首都から離れなくてはいけなくなった彼は、キエフに逃れ、数年後にそこでMaria Rokachevskyと結婚しました。そこで2人の子ども、AriadnaとCleopatraをもうけ、2人目の子どもが生れてまもなく、シベリアに送られ、そこで処刑されたとされています。

 Ariadnaは、歌手としての素養のあった彼女の母から、ピアノの初歩を学びました。1903年に、Maria Rokachevskyは2人の娘とセント・ペテルスブルグに移りました。移った直後に、彼女はAriadnaがAlexander Silotiの前でピアノを弾く手はずを整えました。そこで、Silotiは、AriadnaがConservatoryでNikolai Lavrovの元で学ぶように推挙しました。彼女の最初の写真はそのときのものです。(Fig.6)

 Belaievの四重奏団は、1904年の彼の死をもって終りました。エヴァルドは、その後1年あまり、チェロの演奏活動を続けました。しかし、1905年の革命以降におこった社会的な混乱によって、10年以上にわたってエヴァルドと友人の生活の重要な位置を占めた、ひいては、セント・ペテルスブルグの音楽の大きな位置を占めた社交会を行うことが事実上不可能になり、チェロの演奏をやめたのです。そして彼は、多くの時間をtubaに費やすようになりました。Belaievの死から第一次世界大戦の始る約13年のあいだ、彼は残り2つの金管5重奏曲を書いたのでした。

<いわゆるロシア金管室内楽派>

 19世紀後半からのセント・ペテルスブルグを中心に金管アンサンブルをおこした重要な作曲家たちは、かれらの作曲した音楽とも、ロシア派とされますが、それは誤りです。Louis Maurer(1789-1878) 、William Wurm(1826-1904)、Oskar Bohme(1870-1938)はドイツ人、 Emil Wilhelm Ramsoe(1837-1895)はオランダ人、 Anton Simon(1850-1916) はフランス人です。ロシア人で小編成の金管アンサンブルのために作曲した重要な作曲家は、おそらく Alexander Gkazunov (1865-1936)と、そのほぼ同世代のエヴァルドだけです。これらの作曲家に共通したことは、当時ロシアで広まっていた、フランスかドイツ生れの「ドイツ式」の金管楽器のために作曲したことです。それらバルブ付きの楽器は、ロータリー式、ピストン式の楽器と、スライド式トロンボーンのくみあわせでした。ロシアには、独自の音楽が育つような伝統的な金管楽器はなく、金管楽器のための小品と交響曲に含まれた金管楽器のための音楽は、ロシア独自の金管楽器と関係ありません(訳注:このあたりあまり自信ない)。ですから、その当時の金管楽器のためのロシア派と分類するのは、単に便法です。

 19世紀のロシアには、金管室内楽にとって商業的な活発な市場は全くありませんでした。そのようなアンサンブルは、金管楽器に興味のある人の娯楽でした。しかし、小規模の金管アンサンブルに対する関心は、そのための音楽を書こうとする人を励ますに十分なものでした。

<土木技術者>

 エヴァルドの死までは、彼の名前はアメリカには、おそらくはソビエト連邦以外には知られていませんでした。当時唯一知られていた彼の金管五重奏曲がRobert Kingによって復元されて出版された後、1950年代の後半になって、彼の音楽はアメリカの音楽界で再び注目されました。しかしながら、最近まで、彼の音楽家としての功績は、土木技術者としてのそれの陰に隠れていました。たまに、一部の物好きな音楽家たちが、音楽の文献に書かれた技術者としてのエヴァルドをみつけて、それに言及することもありました。音楽家としてではないエヴァルドについて最初に言及した重要な人物はRimsky-Korsakovでした。「1883-1884シーズンの冬にかけて、金曜ごと催されるベリャーエフの集りは参加するひとが増えていた。通常の四重奏のメンバー(Prof. Gesechus, Dr. Gelbke,Ewald)の他、Glazunoff, Borodin, Lyadoff, Dutschをはじめ大勢の人が参加していた。」

 エヴァルドは、First Saint Petersburg Real Gymnasiumで最初の公教育を受けました。彼の受けた初期の教育は厳格で、その当時セント・ペテルスブルグで普及していたドイツ式の小中学校のシステムと同様のものでした。そのカリキュラムの全体像は今となってはわかりませんが、かれの能力からその内容は推し量ることはできます。

 エヴァルドの第一言語はもちろんロシア語ですが、Mikeshinaは彼がフランス語で流暢に会話するのを聴いたことがありました。Vincent Bachは、1921年にセント・ペテルスブルグを演奏旅行で訪れたたときに、エヴァルドとドイツ語で会話しました。エヴァルドはまた、スウェーデン語もいくらか読み書きができ、ギリシャ語とラテン語の初級の試験も合格していました。彼は物理と化学・数学の成績も素晴しく、それらの教養は、彼の土木技術者としての基礎となりました。彼の書いた建築学の教科書の製図は、彼が素晴しく正確なバランスで描いていたかを物語っています(Fig.9)。エヴァルドが、文学や政治、歴史、技術、経済、音楽、科学について語り出すと、周りのものが疲れはてるまでつきることなく続きました。彼の死亡記事は、有能な人々が彼の個人的な知識や専門的な技術を評価し、尊敬するほどに、業績がまとめてありました(訳注:このあたり意味不明)。

 1900年に、ICE(Institute of Civil Engineering :土木大学)に建築材料学科が創設されました。エヴァルドは、そこの教育教授(Academic Professor)に昇進し、その学科の運営を1933年までまかされました。彼はICEに、土木力学と建築材料学の2つの研究室を作り、その両方の教育の発展に尽力し続けました。彼の教育改革の本質は、同僚や学生の独立研究の奨励であり、その結果、彼の指導のもと、2つの研究室からは多くの専門書が出版されました。

 エヴァルドの名前は、彼の音楽と共に生き続けます。しかしながら、1885年にかれが大学の職についてから第二次世界大戦までの期間、彼は技術者としてロシアに影響を与えたのです。
(担当:峯松)

<Zinaida Viktorovna Ewald>

 エヴァルドは4人の娘を作り、そのうちの一人は飛びぬけて音楽的で、知的な才能を持っていた。Zinaida Viktorovnaの生涯の関心は、ロシアの少数民族の言語と彼らの音楽の環境であった。平凡な家庭生活についてのありふれた思い出以外は、エヴァルドの子供の幼少生活はほとんど知られていない。その家族の子孫は、幸せで教養があったとして思い出す。エヴァルドの学問に直接あるいは間接的に貢献したことがある人は誰もが、彼の家族に会ったとは言及していないし、また、エヴァルド自身が家族についてふれることもなかった。そして、Zinaida Viktorovnaは、唯一歴史的人物として我々は耳にする。良く知られた2枚の写真(このエッセイの図11、図12)、音楽用参考文献におけるいくつかのスケッチ風なエントリに彼女は生き生きと残っており、また、その能力を評価するのに重要とみられる一連の仕事を残している。かつてのソ連で行われた怠慢を救済する仕事に、Zinaida Viltorovnaは陥っていた。特にその中で夫の参加が関係すると、この努力の進歩は、彼女の一生の仕事の完全な再評価という結果になるであろう。また、我々の望みはこれらの新しい研究が代表的な伝記になることである。Zinaida Viltorovnaは、1942年1月27日レニングラードで包囲攻撃期間に死んだ。

<アメリカ合衆国での友達>

 エヴァルドの多くの友人の中で、米国でオーケストラ音楽家であり、ソリストとして自分自身を確立するためにロシアを去ったとして知られる人物がいる。Vladimir Dubinsky(1878 - 1938)はモスクワ音楽学校でチェロを学んだ。彼は1900年の卒業後すぐセント・ペテルスブルグに移り、憎悪に満ちた非ユダヤ人気質からの脱出を求めていた。モスクワはその当時非ユダヤ人気質がはびこっていた。事態が一層悪化した上、ロシアを去るための資源もなしに、彼はエヴァルドが所属していたセント・ペテルスブルグにあるオーケストラに加わった。エヴァルドより18歳若いDubinskyは完成した、ひたむきな室内楽音楽家であり、やがてエヴァルドによってよく行われたいたアマチュアの同じサークルに歓迎された。Dubinskyは時々ベリャーエフの家でエヴァルドと演奏しており、それを最初に聞いたのはAriadna Mikeshinaという小さな少女で、室内楽の夜の出来事であった。

 ロシアを去るために必要な資金を貯えた後、Dubinskyは1904年にニューヨークに到着した。ロシア音楽の状況に情け深い変化をもたらす10月革命の地位において初期の信者である彼は以下のことを最終的には認めた。学生の製造集団、モスクワ音楽学校の作曲者達、無産階級音楽家のロシア団体というような政治団体の組織は、再開し、活気付けた固有のロシア音楽の夢の滅亡を伴っていた。共産党の芸術警察の公然の仲介者だったこれら組織の出版許可を受けたものの大部分は、 「トラクター小説」に分類される、いわゆる多数の文学団体が行うものと同じように、本質的に芸術的価値はない。

Mikeshinaの義理の弟で、バイオリン奏者のLeonid Bolotin(1901―1988) は、カーティス協会でEfrem Zimbalist(1889―1985)と共に研究を仕上げた後、Stokowskiおよびフィラデルフィアオーケストラを去った。最終的にMikeshina(図15)は1932年に家族と共にニューヨークに引っ越した。彼女がオーケストラのために楽曲したものがニューヨークで初演されたのは、その翌年であった(図16)。その時までこの国で28年間のほとんどをニューヨークで過ごしたDubinskyと共にMikeshinaは当時の知人を一新した。Dubinskyは米国でいくつかのオーケストラと演奏した後、室内楽音楽家としての経歴を発展させるためにいくつかの成功を試みた。彼が1938年に死んだのは、シラキュースでのそのようなコンサートの一つでリハーサルの最中であった。

<家族、友人と一緒のエヴァルド>

 十分にエヴァルドを知っていた人々すべてが、彼は他人に関して優しいということを思い出す。協会で専門家の同僚や生徒によって高く尊敬されていることは、彼の死亡記事で明白であった。彼は家族にその時間をささげ、多くの時間を過ごした。そして、彼らは大家族でできるだけ頻繁に旅をした。家庭全体の様子は音楽であり、他人に対する尊敬と文化の認識を充満しており、それは特に音楽とロシア文学においてであった。

 エヴァルドはベリャーエフのサークルでは、室内楽生活での重要な人物であった。彼はその音楽への参加と同じくらい社会生活に喜んで参加をしたことを我々は知っている。これのいくつかの趣は彼が以下のことを書いた時にリムスキーコルサコフによって回想された。

 「ベリャーエフの金曜日はとてもにぎやかになり、時間の経過は決して許されなかった。もし四重奏奏者の一人が病気になったならば、ベリャーエフは彼の代わりにある人物を確保した。ベリャーエフ自身は決して病気にはならなかった。四重奏の要員は以下の通りだった。元々のチェリストはニコルスキーであったが、そこはエヴァルドが取った。ファーストのバイオリンはGelbke、セカンドバイオリンはGesechus、ビオラはベリャーエフであった。このように構成された四重奏は、死が心からのホストを連れ去るまで何年間も存在した。

音楽が終わり、夜食が朝の1時に出された。夜食は気前よく、たくさんの酒を入れていた。夜食後は時折Glazunoffまたは誰かが何か新しい曲をピアノで演奏し、4人で作曲または編曲した。休会は遅く、午前3時だった。彼らは夜食での飲酒が十分でないのがわかり、ある者はホストと別れた後に、温和な用語を使うために、「飲酒を継続する」のにレストランへ行く。それと同時に、夜食後音楽を作る間に、1本または2本のシャンペンがテーブルの上に置かれ、新しい楽曲を「名づける」ためにオープンされた。

 その後数年間、時が経つうちに、その金曜日はますます出席者が増えた。音楽学校の卒業生、Fyeliks Blumenfeldおよび彼の兄弟Sigizmundも来た。三重奏にピアノを加えて、四重奏にしたり、五重奏にしたりもした。他のピアニスト達もときおり訪問してくれた。私のコースを卒業した音楽学校の子供もまた、ベリャーエフの金曜日に出席し始めた。また、多くのバイオリン奏者も五重奏や六重奏、および八重奏に参加した。 Vyerzhbilovichもそれに現れた。また、夜食の酒も増加した。」

 このような環境において、エヴァルドはベリャーエフの家で開かれる金曜の夜の4重奏で活躍した。その活躍は四重奏が存在した16年間の大半を占めている。エヴァルドは他のみんなと同じくらい多くの宴会パーティをしたと我々は仮定することができる。

 1909年から1912年までエヴァルドはスポーツマンとしてセントペテルブルグのインペリアルヨットクラブの会長だった。彼は数年間そこの優先会員だった。当然のことながら、クラブは1917年に終わった。エヴァルドはベリャーエフとの活動に加えて、交響曲を愛する会の活動メンバーを続けた。彼はチェロ、ピアノ、トロンボーン、ホルンなど必要とされるものはすべて演奏した。

<エヴァルドはどのように重要か?>

 この質問とその回答には注意する必要がある。価値を見つけるための前提として、人の関心事に価値を吹き込むことは、この種の音楽研究では共通の誤りである。音楽学における完全な履歴とは、音楽の歴史として次第に消え失せるものであり、それは最も素晴らしい芸術に対し、この僭越なアプローチによりこれまで築かれてきた。「全ての証拠を持つ前にそれを理論化するのは大きな間違いであり、それでは判断が偏る。」とConan Dolyは言っている。

作曲家としてのエヴァルドは、より小さな形式へと関心を持つようになった。その形式とは、同じような関心を持つ人々によって共有され、みんなで一緒に実現されるというものである。彼の幼少時代に目覚めた民衆音楽への関心や、彼が娘Zinaidaに伝えた民衆音楽への関心は、この観点から理解されるのかもしれない。エヴァルドに対してなされる「大きな誤り」は、彼が試みなかったもの対して、彼を批評しようとすることである。それは彼がすることができた全てだったので、彼が自分の方法で作曲したかどうかはわからない。また、彼はオーケストラのような大きな音楽アンサンブル用に作曲したかどうかもわからない。我々が知っていることはエヴァルドの音楽はよく作られており、明らかに平等に理解できる空間を満たすものである。彼が書いた音楽は楽器奏者に人気があり、小さい金管アンサンブル用音楽に関心がある聴衆に歓迎される。「他に彼の重要性に関して知っているのを気にかける必要があるか?」と我々は尋ねるかもしれない。

世界の作曲家の大部分は知られておらず、それゆえ、未発表で演奏されていないものもある。これらの作曲者の数パーセントの音楽だけが、かつて聞いてもらった演奏者に利用された。例えばロマンティック時代から、革命前のロシアで金管向けの小さい形式を代表する音楽を演奏したいと希望する世界中の金管五重奏がエヴァルドの音楽に飛びついた。このことからレパートリー不足となり、さらに多くの曲が求められいた。それ以外にもこれは次のことを示している。指導者達の気風の影響として、新しいものを演奏する影響を受けた案や意欲的な決意を表わす必要なしに、エヴァルドの音楽が臆病で単調とみなされていたことは、音楽の安らぎと陽気さにおいては冒険そのものであったのは事実である。

 わずかで、より小さい形式のものを作曲したエヴァルドを無視できるか?Roger Quilter(1877 - 1953)のわずかな曲とHenri Duparc(1848 - 1933)の現存する13曲すべては、演奏会を開く全ての人のレパートリーであった。金管音楽の世界を形成するJohann Christoph Pezel(1639 - 1694)による小品集は、世界の金管アンサンブルによりありがたく演奏されている。Michael Praetorius(1571 - 1621)によって構成された1000以上の楽譜は、金管楽器によって適切に演奏することができる。そのうちの多くは12人より少ない編成で演奏される。そして、エヴァルドの出版社であるベリャーエフによって発行された楽譜の大部分は小さい形式である。 だから、異なった位置から考えなければならないエヴァルドの重要性の質問に対して、一つまたは簡単な答えはない。エヴァルドの家族の子孫は、18世紀のスウェーデンにおいて重要で芸術的な発端にその起源をたどる重要な家柄の顕著なメンバーとして彼を覚えている。建築の歴史学者にとって、建築における建設技術の開発は彼の得た実現に依存している。例えば、1898年11月に始まったZadchi、セント・ペテルブルグ建築協会ジャーナルの編集主任になった。1904年1月の日露戦争の開始、1905年の武装された暴動、1906年の軍人と船人の反復性の反乱を通して、その首都でエヴァルドはつらい期間に市民技能者研究所の所長であったということを多くの人に忘れられている。小さい金管アンサンブルのための音楽に関心がある音楽家にとって、彼は19世紀のロシア音楽との極めて重大な接点である。作曲家と音楽の歴史学者に関して、エヴァルドは何の意味ももたない。エヴァルドの現実的な新しい評価を確立するため、全体を考えなければならない。それは、1935年4月26日のレニングラードでの彼の死以来、彼の名前を多かれ少なかれ理解するという不連続でばらばらな意見を単に見落とす部分が多くあるからである。
(担当:伊豆田)

<エヴァルド教授(1860 - 1935)の記念>

 ソビエト連合のすべての建築関係の人々は、最年長の技師、ヴィクトル・ヴラディミロヴィッチ教授が長い闘病の末、死亡されたという悲報を知らされたのである。ヴィクトル・ヴラディミロヴィッチ氏は、建築材料生産の発展 − レンガやセメント工業生産の全産業に対して偉大な遺産を残したのである。

 ヴィクトル・ヴラディミロヴィッチ氏は、1860年セント・ペテルスブルグで生まれ、実業高校を1878年に卒業し、後に市民技能者研究所と名付けられた建築学校に入学した。1883年に卒業したが、更に勉強を続けるため研究所に残り、博士論文の準備にかかった。1885年、彼の論文が認められ、建築材料生産についての課程を指導する教官に任命された。また、彼は建築構造についての講義を受け持った。30年にわたる教授生活を終えた、1915年、建築材料工学の主任を辞職し、セメント材料についての講義に専念すると同時に、1910年に彼が建てた機械実験所の研究をも指導した。10月革命があったが、ヴィクトル・ヴラディミロヴィッチ氏は研究所に残れた一人であった。1920年に彼は名誉教授の称号を得た。再びこの研究所の主任に復帰し、建築材料工学の講義も復活させた。さらに、卒業後の教育計画をも監督した。ヴィクトル・ヴラディミロヴィッチ氏は以前の市民技能研究所でも仕事を続け、さらに、レニングラードの建築技師共同研究所ででも52年間仕事を行った。この研究所以外にも他の教育機関に出向いて教鞭を取ったのである。

 ヴィクトル・ヴラディミロヴィッチ氏の文字通りの活躍は、驚くべき好結果をもたらせた。彼はいろいろな主題に基づく「科学と技術」の200冊を超える出版を行った。特筆すべきは、『建築材料』という本で14版を重ね、ロシアの規範本となった。現在の建築関係者は、彼の書物からその精確さによって、すぐれた技術を学んでいるのである。

 ヴィクトル・ヴラディミロヴィッチ氏の公的な活躍は、レニングラード建築協会に貢献することとなった。彼はその協会の初代書記官になり、後に会長となり1927年初頭には、名誉会長に選ばれた。1935年4月末には、レニングラード共同建築家研究所は、ヴィクトル・ヴラディミロヴィッチ氏のために50周年記念祭を計画した。彼の名は、名誉科学者と名誉技術者に中るとVCIKへの推薦書に書き入れられた。

ヴィクトル・ヴラディミロヴィッチ氏は、比類なき才能の持ち主であった。彼は並外れた音楽の才能があり、音楽の専門家をして彼の作曲作品を賞嘆させたのである。我が最愛の師であり友である人の思い出は、彼の学生達の心に永遠に残るであろう。そして、彼の長年に亘る業績は、我々の善き手本となって後世に残るであろう。

[注] 
1. エヴァルドは最高の栄誉を得て卒業する。
2. この研究所は1832年に設立され6つの名称がある。市民技術者学校(1832)、建築学校(1842)、市民技術のための学校(1882)、
   レニングラード共同建築技術研究所(1925?)、レニングラード市民技術研究所(1941)、セント・ペテルスブルグ市民技術研究所(1992)
3. 武装群が10月24日ロシア帝国の領地を占領、セント・ペテルスブルグが10月25日、モスユーが11月3日にそれぞれ占領する。革命の勝利は
   10月25日セント・ペテルスブルグで行われた。そして、11月2日にモスユーでロシア国民の人権宣言が行われた。
4. エヴァルドは第1、第2の実業大学で1886〜1888の間指導した。1887〜1891の間、彼は建築技術者であり、また、防衛庁の指導者、助言者であった。
   1891年セント・ペテルスブルグ大学に建築を依頼される。そして第1実業大学の改築を監督する。ラリン学校やその他政府の公立学校も任される。
5. “建築材料”とその概要と性質…… 国立セント・ペテルスブルグ1912出版
6. 『最高中央行政委員会』これは最高の行政府でロシアでは総ての権限を保持している。1917〜1938年まで
7. エヴァルドは政府が彼を推薦している間に亡くなった。
8. 建築材料:1935年出版
(担当:坂根、奥山)

(参考文献)
Smith Androw: "Victor Vladimirovich Ewald(1860 - 1935), Civil Engineer & Musician". 
ITG Journal 18, no.3(February 1994): pp4-23.


【KFABホーム】 【KFAB紹介】 【メンバー紹介】 【演奏会のお知らせ】
Created By Kazuya Izuta
kazuya.izuta@nifty.ne.jp