「つれづれなるままに」
〜 ラッパ吹きのエッセイ Vol.5 〜 (1999.9.5)

「どこにいてもどんなに離れていても私たちの中には
いつも同じ音楽が流れていて、同じ想いを心に抱いている」

一度出会ったらその瞬間から私たちの間に音楽が流れ始めて、
遠くにいても止まることなくずっと流れつづける。

だから、距離や時間は
音楽には、アンサンブルには、何の障害にもならない。

演奏会も同じ。

一度私たちが取り掛かった曲は、その演奏会が終わっても
いつまでもずっと成熟し続ける。演奏会は、私たちが、アンサンブルをしていく
上でのほんの一区切りであって、そこで終わるわけではない。
むしろ、そのステージからやっと私たちの音楽は始まるのだと思う。

どれだけの時間を費やしても、
私たちのアンサンブルには答えはなく、終わりもない。

だから、こんなにおもしろい。

その演奏会での私たちにできる最高の表現をしたいと思う。

一瞬を彩る私たちの発した音に様々な想いを込めて、
いつまでも終わらない音楽を客席のみなさんの心の中にも創り出せたら…


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Created By Kazuya Izuta
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